
オンライン英会話で聞き取れないときの対処法|原因3つと今すぐ使えるフレーズ

「相手が何を言っているのか、まったく聞き取れない…」。オンライン英会話のレッスン中、講師の英語が音の塊にしか聞こえず、固まってしまった経験はありませんか。
私も英語ゼロから始めたころ、25分のレッスンで半分以上「Sorry?」しか言えなかった時期がありました。結論から言うと、オンライン英会話で聞き取れないのは実力不足ではなく、原因を知って対処すれば着実に聞き取りやすくなっていきます。
聞き取れない主因は「音声変化・語彙不足・スピード」の3つ。レッスン中は聞き返しフレーズと「書いてもらう」で乗り切り、根本的にはシャドーイングとディクテーションで耳を作れば、オンライン英会話の英語は少しずつ聞こえやすくなっていきます。
なぜオンライン英会話で英語が聞き取れないのか【3つの原因】


聞き取れないのには、はっきりした理由があります。まずは自分がどれに当てはまるかを知ることが、対処の第一歩です。
多くの人がつまずく原因は、大きく分けて次の3つに整理できます。順番に見ていきましょう。
原因1:単語がつながる「音声変化」を知らない
いちばん多いのが、英語特有の音のつながりや脱落を知らないケースです。文字で見れば読める英語が、耳では別物に聞こえてしまいます。
たとえば「Can I have it?」は、一語ずつ発音されません。実際は「キャナイハヴィット」のようにつながり、「t」はほぼ消えます。
- リンキング(連結):Not at all → 「ナラットオール」
- 脱落:I don’t know → 「アイドンノウ」
- 同化:Did you? → 「ディジュ?」
知っていれば聞こえるのに、知らないと聞き取れないまま。それが音声変化のこわいところです。
原因2:そもそも語彙・表現を知らない
知らない単語は、どれだけ集中しても聞き取れません。耳の問題ではなく、知識の問題です。
私も昔、講師の「Go ahead(どうぞ)」が聞き取れず固まりました。単語自体は簡単でも、口語の決まり文句を知らないと反応できないのです。
原因3:ネイティブ・非ネイティブのスピードが速い
単純に、相手が話すスピードに耳の処理が追いつかないパターンです。初心者ほど1語ずつ訳そうとして、置いていかれます。
特にフィリピン人講師やネイティブは、慣れると自然な速さで話します。ここは慣れと、後述のトレーニングで縮めていく部分です。



「私の耳が悪い」と落ち込む必要はありません。原因のほとんどは、知識と慣れでカバーできるものです。
【対処法】聞き取れないときにレッスン中すぐできる3つのこと


根本対策は時間がかかりますが、レッスン中に「今」使える手もあります。聞き取れずに黙り込むのが、いちばんもったいない使い方です。
沈黙する代わりに、次の3つで積極的に切り抜けましょう。どれも失礼にはなりません。
聞き返しフレーズを丸暗記しておく
「Sorry?」の一点張りをやめるだけで、レッスンは一気にラクになります。聞き返し方にバリエーションを持たせましょう。
たとえば「Could you say that again slowly?(ゆっくりもう一度言ってもらえますか)」を最初に覚えるのがおすすめです。聞き返しは学習者の権利だと考えて、遠慮なく使ってください。
聞き取れずに焦ると、今度は緊張で話せなくなる悪循環に入りがちです。緊張への対処はこちらでまとめています。
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全部ではなく「一部だけ」聞き返す
全文を言い直してもらっても、また同じ場所で詰まります。分からなかったピンポイントだけを聞き返すのがコツです。
たとえば「What does “○○” mean?」で単語の意味を、「You mean △△?」で理解の確認をします。これで会話が前に進みます。
チャットに「書いてもらう」
オンライン英会話の強みは、チャット欄が使えることです。耳で無理なら、目で確認すればいいのです。
「Could you type it in the chat box?(チャットに書いてもらえますか)」と頼みましょう。文字で見た瞬間「なんだ、その単語か」と腑に落ちることがよくあります。
【根本対策】聞き取れる耳を作る3つのトレーニング
その場しのぎだけでは、いつまでも聞き返し続けることになります。ここからは、聞き取れる耳そのものを育てる練習です。
特別な教材はいりません。次の3つを日々の生活に少しずつ混ぜていきましょう。
シャドーイングで音のつながりに慣れる
音声のすぐ後を影のように追いかけて発音する練習が、シャドーイングです。自分で言える音は、聞き取りやすくなります。
最初は0.75倍速でも構いません。口が回る速さ=聞こえる速さだと実感できるはずです。
ディクテーションで「聞こえない音」を可視化する
聞いた英語を書き取るのがディクテーションです。自分がどの音を聞き逃しているかが、はっきり見えます。
- 短い文を1つ選び、音声を止めずに書き取る
- 答え合わせで、聞けなかった箇所に印をつける
- その箇所だけ繰り返し聞き直す
たいてい「a」「to」「the」など、弱く発音される機能語で落としています。ここに気づけると、聞き取り精度が上がっていきます。
多聴で英語のスピードに耳を浸す
細部を追わず、大量に聞き流すのが多聴です。英語のリズムやスピードに、耳を慣らすのが目的です。
通勤中にポッドキャストを流すだけでもかまいません。聞く総量が増えるほど、レッスンの英語が遅く感じられてきます。
聞き取れないとき用フレーズ集
最後に、レッスンでそのまま使える聞き返しフレーズをまとめます。スマホのメモに入れて画面横に置いておくと安心です。
| 場面 | フレーズ | 意味 |
|---|---|---|
| もう一度 | Could you say that again? | もう一度言ってもらえますか |
| ゆっくり | Could you speak more slowly? | もう少しゆっくり話してもらえますか |
| 一部だけ | What does “○○” mean? | 「○○」ってどういう意味ですか |
| 確認 | You mean △△, right? | △△ということですよね |
| 書いて | Could you type it in the chat? | チャットに書いてもらえますか |
| お願い | Sorry, I couldn’t catch that. | すみません、聞き取れませんでした |
オンライン英会話で聞き取れない悩みのよくある質問
聞き取れないことに関して、読者からよく寄せられる質問に答えます。悩んでいるのはあなただけではありません。
Q. 聞き返してばかりで講師に申し訳ないです
まったく問題ありません。講師は聞き返されることに慣れており、むしろ黙られる方が困ります。
「分かったフリ」が一番の遠回りです。堂々と聞き返して大丈夫です。
Q. レベルを下げたり講師を変えてもいい?
もちろんです。教材のレベルを一段下げるだけで、聞き取れる量は大きく変わります。
相性の合わない講師なら、遠慮なく変えましょう。合う講師に出会えると、聞き取りやすさが段違いです。
Q. どのくらいで聞き取れるようになりますか?
個人差は大きいですが、毎日続けると「前より聞こえる」という実感は比較的得られやすい傾向があります。断言はできませんが、変化を感じやすいのはトレーニングを習慣化できた人です。
大切なのは、量よりも続けることです。完璧を目指さず、聞ける音を1つずつ増やしていきましょう。
まとめ
オンライン英会話で聞き取れないのは、才能ではなく対処法を知らないだけです。原因を押さえ、レッスン中の対処と日々のトレーニングを組み合わせれば、耳は着実に育っていきます。
- 原因は「音声変化・語彙不足・スピード」の3つ
- レッスン中は「聞き返し・一部だけ確認・書いてもらう」で切り抜ける
- 根本対策はシャドーイング・ディクテーション・多聴
- 聞き返しは学習者の権利。分かったフリが一番の遠回り
まずは次のレッスンで、聞き返しフレーズを1つ使うところから始めてみてください。その小さな一歩が、聞き取れる耳への近道です。
参考文献
- Rost, M. (2011). Teaching and Researching Listening. Pearson.(リスニング指導・音声変化に関する一般的知見)
- Field, J. (2008). Listening in the Language Classroom. Cambridge University Press.
執筆:佐藤みなと(英会話コンパス編集長)。30歳まで英語ゼロの元・国内営業。オンライン英会話でやり直し、10社以上を無料体験。「Sorry?」しか言えなかった自分の遠回りが、少しでも近道の材料になればと思っています。
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