看護師が英語を話せないのはなぜ?現場でつまずく3つの原因と夜勤シフトでも続く対処法

オンライン英会話のレッスンを受ける女性

「看護師なのに英語が話せない」と落ち込んでいませんか。

こんなことで悩んでいませんか?

  • 外国人の患者さんが来ると、つい先輩に代わってもらう
  • 英語の勉強を始めても、夜勤とシフトで三日坊主になる
  • 単語は分かるのに、いざ口を開くと何も出てこない
  • 医療英語の本を買ったが、difficultすぎて開かなくなった
  • 今さら英語をやり直しても間に合わない気がする

看護師の英語が話せない悩みは、英語力そのものより「使う場面が特殊なこと」と「勤務が不規則なこと」から生まれます。つまり、一般的な英語学習法をそのまま持ち込んでも、うまくいかないのが自然なんです。

この記事では、看護師が英語を話せないと感じる原因を3つに切り分け、夜勤やシフト勤務のままでも続く対処法をお伝えします。私自身も30歳まで英語がまったく話せず、不規則な仕事の合間にやり直した経験から書きました。

この記事を読むと分かること

  • 看護師が英語を話せないと感じる本当の原因3つ
  • 忙しい看護師がまず取り組むべき対処法3つ
  • 夜勤・シフト勤務のままで英語学習を続けるコツ
  • 看護師にオンライン英会話が向く理由と、向かないタイプ
  • 外国人患者さんの対応に今日から使える英語フレーズ
目次

看護師が英語を話せないと感じる3つの原因

英語が話せないと感じて頬杖をついて考え込む看護師

看護師が英語を話せないのは、勉強不足が理由ではないことがほとんどです。原因は大きく3つに分けられます。

  • 原因1:英語を「知識」で覚えていて、口が動く形になっていない
  • 原因2:医療英語という別ジャンルの語彙に触れていない
  • 原因3:間違えられない現場の緊張が、口を止めてしまう

どれも努力の量ではなく、練習の「種類」がずれていることが問題です。順番に見ていきます。

原因1:英語を知識で覚えていて、口が動く形になっていない

看護師は国家試験を突破した学習のプロで、覚えることに関してはむしろ得意な人が多い分野です。ところが英語は、覚えている状態と口から出る状態がまったく別物になります。

「痛みはありますか」を英語で説明できても、患者さんの前で0.5秒以内に出てこなければ、会話としては成立しません。必要なのは新しい知識ではなく、覚えた知識を口の動きに変える練習です。

ここを取り違えると、参考書を何冊買っても話せる実感が出ません。「知っている量」を増やす勉強から、「出せる量」を増やす練習へ切り替える必要があります。

ハヤマ

私も単語帳を3周してから「一言も口に出していない」ことに気づきました。知識と発話は、別々に鍛えるものだと痛感しました。

原因2:医療英語という別ジャンルの語彙に触れていない

学校で習う英語と、病棟で使う英語はほとんど別の言語だと考えたほうが現実的です。採血、点滴、既往歴、内服、安静度といった言葉は、一般的な英語教材には出てきません。

逆に言うと、看護師が話せないのは英語全般ができないからではなく、職務場面の語彙だけがすっぽり抜けているからです。この空白は、一般英語をどれだけ積んでも自動的には埋まりません。

出典・根拠:トム・ハッチンソン&アラン・ウォーターズ『English for Specific Purposes』(1987) — 学習者の職業や目的に応じて必要な英語は異なり、目的に特化した内容から学ぶほうが効率的だとする「特定目的の英語(ESP)」の考え方。

つまり看護師の英語学習は、汎用の英会話ではなく現場語彙を軸に組み立てたほうが近道になります。ここを設計し直すだけで、必要な学習量はかなり減ります。

原因3:間違えられない現場の緊張が、口を止めてしまう

看護の現場は、言い間違いが患者さんの安全に直結する世界です。日頃から正確さを最優先で訓練されているため、曖昧なまま口に出すことへの抵抗が人一倍強くなります。

その結果、頭の中で完璧な文を作ろうとして沈黙が伸び、「やっぱり話せない」と結論づけてしまいます。これは英語力の問題ではなく、職業的な責任感が裏目に出ている状態です。

対策は、正確さを求める場面と、雑でいい練習場面をはっきり分けることです。練習の場でまで満点を狙うと、口を動かす回数が絶望的に足りなくなります。

英語を話せない看護師がまず取り組むべき対処法3つ

英語が話せない悩みの対処法を調べる看護師

原因が分かったら、対処法も的を絞れます。看護師の限られた時間で効果が出やすい順に、3つだけ紹介します。

  • 対処法1:使う場面を10個に絞って自分の台本を作る
  • 対処法2:一般英語ではなく現場の語彙から広げる
  • 対処法3:声に出す練習を毎日5分だけ先に入れる

いずれも一日の負荷は小さく、勤務前後の隙間で回せる内容にしています。順に見ていきましょう。

対処法1:使う場面を10個に絞って自分の台本を作る

看護師が英語を使う場面は、実はそれほど多くありません。受け入れ、問診、バイタル測定、採血や点滴の説明、痛みの確認、内服の説明、検査の案内、食事と排泄の確認、面会対応、退院説明。

この10場面で、日常業務の大半は足ります。

まずはこの10場面それぞれで、自分がいつも日本語で言っているセリフを3つずつ書き出します。英語に訳すのはその後で構いません。

この作業の価値は、覚える範囲が30文に確定することです。英語全体という無限の相手ではなく、30文という終わりのある相手になった瞬間に、勉強のハードルは一気に下がります。

対処法2:一般英語ではなく現場の語彙から広げる

市販の医療英語の本は情報量が多すぎて、最初の一冊には向きません。自分の勤務先で実際に発生する語彙から、逆算して集めるほうが確実です。

具体的には、1週間だけ「今日、英語で言えなかった日本語」をスマホにメモします。10個ほど溜まったら、それだけを調べて自分の台本に足していきます。

自分の現場から出てきた語彙は、必ずもう一度使う場面が来ます。使う予定のない単語を覚えるより、記憶にも残りやすい方法です。

ハヤマ

「言えなかったことメモ」は、教材を選ぶ手間も省けます。自分専用の単語帳が勝手に育っていく感覚です。

対処法3:声に出す練習を毎日5分だけ先に入れる

原因1で書いたとおり、知識を発話に変えるには口を動かすしかありません。とはいえ看護師の生活で、まとまった学習時間を確保するのは現実的ではないでしょう。

そこで、台本の中から3文だけ選んで、声に出して10回繰り返す時間を毎日5分だけ取ります。通勤中、更衣室、帰宅後の洗面所など、場所はどこでも構いません。

ポイントは、新しい文を増やさず同じ3文を1週間繰り返すことです。飽きるくらい繰り返した文だけが、緊張した現場でも口から出てくれます。

夜勤・シフト勤務でも英語学習が続く3つのコツ

夜勤明けの自宅で英語学習を続ける看護師のデスク

看護師の英語学習が続かない最大の理由は、意志の弱さではなく生活リズムの不規則さです。日勤・夜勤・明け・休みで使える時間も体力もまったく違うのに、一律の計画を立てるから崩れます。

ここでは勤務形態を前提に組み替える、3つのコツを紹介します。

コツ1:勤務パターンごとに学習の型を分けておく

「毎日30分英語をやる」は、夜勤がある時点で破綻する計画です。代わりに、勤務ごとにやることを固定してしまいます。

  1. 日勤の日:通勤中に台本3文の音読だけ(5分)
  2. 夜勤の日:何もしない(罪悪感を持たないと決める)
  3. 夜勤明け:仮眠後、余力があれば聞き流しのみ
  4. 休みの日:オンライン英会話を1回だけ受ける(25分)

重要なのは「夜勤の日は何もしない」を計画に含めることです。サボりを最初から予定に組み込むと、挫折という概念が消えます

コツ2:予約が要らない学習手段を1つ持っておく

シフト制の看護師にとって、数日前に時間を決めて予約する仕組みは相性が悪いものです。急な残業や勤務変更のたびにキャンセルが続くと、それ自体がストレスになります。

そこで、思い立った瞬間に受けられる手段を1つ確保しておくと、学習が途切れにくくなります。予約不要でレッスンが受け放題のネイティブキャンプ公式サイトのような形式は、勤務が読めない人と相性がいい仕組みです。

「受けられるときに受ける」に切り替えるだけで、予定が崩れても学習は死にません。看護師の場合、この一点が継続率を大きく左右します。

コツ3:下限を1日5分に決めて連続記録だけ守る

忙しい時期は、学習量がゼロになる日が必ず出てきます。そこで「今日は最低これだけやれば合格」というラインを、笑えるほど低く設定しておきます。

おすすめは、台本の3文を1回音読するだけ。所要時間は20秒ですが、これでその日の記録は途切れません

出典・根拠:ジーン・レイヴ&エティエンヌ・ウェンガー『状況に埋め込まれた学習 — 正統的周辺参加』(1991) — 学習は教室での知識習得だけでなく、実践の場に少しずつ参加し続けることで生じるとする理論。

看護師の英語も、現場に関わり続けることで少しずつ形になります。量より、関わりを切らさないことのほうが効いてきます。

ハヤマ

私は繁忙期に「今日はこの1文だけ」で乗り切った時期があります。記録が途切れないと、復帰がとても楽でした。

看護師の英語学習にオンライン英会話が向いている理由と注意点

ヘッドセットを付けてオンライン英会話を受ける看護師

英語が話せない看護師にとって、練習相手を毎日確保できるかどうかは大きな分かれ道です。とはいえ全員に合うわけではないので、向き不向きと選び方を整理しておきます。

オンライン英会話が看護師に向いている理由

最大の理由は、1回25分という単位が看護師の生活に収まりやすいことです。通学型と違って移動時間がゼロなので、夜勤明けの仮眠後でも受けられます。

もう一つは、間違えても誰にも知られない練習場所が手に入ることです。原因3で書いた「間違えられない緊張」を外して口を動かせる場は、看護師にとって想像以上に貴重です。

教材の幅も見ておきたいポイントになります。健康や身体をテーマにした教材が用意されているDMM英会話公式サイトのような大手なら、医療に近い話題を選んで練習することもできます。

オンライン英会話が向いていない看護師のタイプ

一方で、現時点で中学英語の語順に自信がない人は、いきなり毎日レッスンを入れても消化不良になりがちです。まず台本30文を作ってから始めたほうが、同じ25分の密度が変わります。

また、専門的な医療英語そのものを短期で身につけたい人には、一般向けのオンライン英会話だけでは不足します。その場合は医療英語に特化した教材と併用するのが現実的です。

オンライン英会話は「話す量を確保する装置」であって、知識を仕入れる場ではありません。役割を分けて考えると、失望せずに使えます。

看護師がサービスを選ぶときに見る3つのポイント

比較サイトの総合ランキングより、自分の勤務形態に合うかどうかを優先してください。看護師の場合、見るべき点は次の3つに絞れます。

  • 予約の要否:勤務が読めないなら予約不要が有利
  • 受講可能な時間帯:早朝・深夜に開いているか
  • 無料体験の期間:繁忙期を1回またげるか

とくに無料体験は、あえて忙しい週にぶつけて試すのがおすすめです。暇な週に試しても、続けられるかどうかの判断材料になりません。

予約なしで受けたいならネイティブキャンプ、教材の幅と講師数で選ぶならDMM英会話というのが、看護師によくある分かれ方です。

仕事で英語が必要になる不安については、こちらの記事でも詳しく書いています。

海外赴任なのに英語が話せない不安へ|膨らむ3つの原因と渡航前の対処法

看護師が現場で使える英語フレーズ【場面別】

自宅で英語フレーズを練習する看護師

対処法1で作る台本のたたき台として、看護師が使う頻度の高い場面のフレーズをまとめました。丸暗記ではなく、自分の言い回しに寄せて書き換えて使ってください。

場面英語フレーズ意味
あいさつI’m your nurse today. My name is Minato.本日担当の看護師です
痛みの確認Do you have any pain right now?今、痛みはありますか
痛みの程度On a scale of one to ten, how bad is it?10段階でどのくらいですか
バイタルI’m going to check your blood pressure.血圧を測りますね
採血I need to take a blood sample.採血をします
点滴This is your IV drip. It will take about an hour.点滴です。1時間ほどかかります
内服Please take this medicine after your meal.食後にこの薬を飲んでください
確認Could you tell me your name and date of birth?お名前と生年月日を教えてください
待ってもらうI’ll be back in a few minutes.数分で戻ります
聞き返すI’m sorry, could you say that again slowly?もう一度ゆっくりお願いします

最後の「聞き返す」フレーズは、必ず覚えておきたい1文です。聞き取れないこと自体は問題ではなく、聞き返せずに固まることのほうがリスクになります。

ハヤマ

まずはこの10文だけで十分です。全部覚えようとせず、明日使いそうな3文から始めてください。

看護師の英語が話せない悩みでよくある質問

英語で会話を楽しむ多国籍のグループ

看護師の方から特に多い質問を3つ取り上げます。同じところで迷っている人は、ここだけ先に読んでも構いません。

Q1:看護師に英語は本当に必要ですか?

全員に必須とは言えません。翻訳アプリや医療通訳サービスを導入している病院も増えており、英語なしでも業務は回ります。

ただし、機器を取りに行く数十秒や、患者さんが不安そうな一瞬を埋められるのは、その場にいる自分の言葉だけです。必須ではないが、あると患者さんの安心が変わるというのが実際のところだと思います。

Q2:医療英語の専門用語から覚えるべきですか?

いいえ、後回しで構いません。専門用語はラテン語由来で日本語のカタカナ語と共通するものも多く、実は最後に足しても間に合います。

詰まる原因は専門用語ではなく、「これから〜します」「少し待ってください」といった日常表現のほうです。そちらを先に固めたほうが、現場での手応えは早く出ます。

Q3:40代・50代から始めても間に合いますか?

間に合います。看護師はもともと臨床経験という強い土台を持っているので、話す中身を持っている点で一般の学習者より有利です。

年齢で落ちるのは発音の精度くらいで、伝える力や場面判断はむしろ経験とともに上がります。臨床年数が長い人ほど、話す中身で勝負できると考えてください。

「読めるのに話せない」感覚そのものについては、こちらでも掘り下げています。

英語は読めるけど話せない社会人へ|口から出ない3つの原因と話せるようになる5ステップ

まとめ:看護師が英語を話せないのは、練習の種類がずれているだけ

看護師が英語を話せないのは、能力でも努力不足でもありません。覚える勉強しかしていないこと、現場語彙に触れていないこと、正確さを求めすぎて口が止まることの3つが重なっているだけです。

  • 使う場面を10個に絞り、台本30文を作る
  • 言えなかった日本語をメモして語彙を集める
  • 同じ3文を毎日5分、声に出して繰り返す
  • 勤務パターンごとにやることを固定する
  • 予約不要の練習手段を1つ確保しておく

まずは明日の勤務で使いそうな3文を選んで、声に出すところからで十分です。看護師の英語は、30文の台本から現場で育っていきます

佐藤みなと(英会話コンパス編集長)
30歳まで英語がまったく話せなかった元・国内営業。不規則な勤務の合間にオンライン英会話でやり直し、これまで10社以上を無料体験しました。

忙しい社会人がつまずく地点と、そこから抜ける手順を記事にしています。

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