
オンライン英会話で単語が出てこないあなたへ|語彙力を増やす前に直す3つの原因と言い換えのコツ

- オンライン英会話で言いたい単語が出てこない
- 日本語では浮かぶのに、英語にした瞬間フリーズする
- 単語帳をやっても会話でまったく使えない
- 結局「Yes」「I think so」しか言えずレッスンが終わる
オンライン英会話で単語が出てこない——。あの数秒の空白は、何度経験しても苦しいですよね。
この記事では、30歳まで英語がまったく話せず、10社以上のオンライン英会話を無料体験してきた私が、オンライン英会話で単語が出てこない原因と、今ある語彙のまま乗り切る言い換えのコツを紹介します。問題は語彙力の量ではなく引き出し方だと分かると、次のレッスンから手応えが変わります。
- オンライン英会話で単語が出てこない3つの原因
- 「語彙力が足りない」が思い込みである理由
- 知らない単語をその場で言い換える4パターン
- 詰まった数秒を埋めるフレーズと講師への聞き方
オンライン英会話で単語が出てこない3つの原因


まず押さえておきたいのは、単語が出てこない原因はほとんどの人で共通しているということです。才能でも記憶力でもありません。
私が自分の録音を聞き直して分かった原因は、次の3つに整理できました。
- 日本語の文をそのまま英語に訳そうとしている
- 単語を「単体」で覚えていて、使う形で覚えていない
- 知っている単語を口から出す練習量が足りない
この3つは、どれも「覚えた量」の問題ではありません。順番に見ていきます。
原因1|日本語の文をそのまま英訳しようとしている
単語が出てこない一番の原因が、これです。頭の中に先に日本語の完成文があると、脳はその一語一語に対応する英単語を探しに行きます。
たとえば「昨日、上司にだいぶ振り回されて疲れました」と言いたいとします。ここで「振り回される」の英語を探し始めた瞬間、会話は止まります。
本当に必要だったのは “My boss changed his mind many times. I was tired.” という中学レベルの2文です。難しいのは英語ではなく、自分が選んだ日本語だったわけです。



私も最初の半年は、毎回この「翻訳ゲーム」で自滅していました。
原因2|単語を「単体」で覚えていて会話の形になっていない
単語帳で「delay=遅れる」と覚えても、会話では出てきません。人が口に出しているのは単語ではなく、かたまり(フレーズ)だからです。
“The train was delayed.” のように主語と動詞がセットになった形で入っていないと、意味は分かっても自分では組み立てられません。読めばわかるのに話せない理由の大半がここにあります。
原因3|知っている単語を口から出す練習量が足りない
3つ目は単純です。インプットに比べて、口から出した回数が圧倒的に少ない状態です。
25分のレッスンで自分が話す時間は、講師の説明や教材の音読を除くと実質8〜10分ほど。週2回なら1週間で20分前後しか声に出していない計算になります。
この量では、覚えた単語が「とっさに出る」状態まで自動化されません。語彙を増やす前に、今ある単語を出す回数を増やすほうが先です。
出典・根拠:ロバート・デカイザー「スキル習得理論」— 知識は繰り返しの使用を通じて宣言的知識から手続き的知識へ移行し、はじめて自動化されるとする第二言語習得の理論。
「語彙力が足りない」は思い込み?単語が出てこない本当の仕組み


単語が出てこないと、多くの人は「語彙力が足りないからだ」と結論づけます。私もそう思って単語帳を3冊買いました。
ですが結果は、会話がまったく変わらないままでした。理由は、増やしていた語彙の種類が違ったからです。
読めば分かる語彙と、話せる語彙は別もの
英語の語彙は、見聞きして意味が分かる受容語彙と、自分で使える産出語彙に分かれます。単語帳で増えるのは、ほぼ前者だけです。
つまりオンライン英会話で単語が出てこないのは、語彙が少ないのではなく受容語彙が産出語彙に変わっていない状態だということです。
日常会話は高頻度の単語だけでかなり回せる
もうひとつ知っておきたいのが、会話で本当に必要な単語数です。語彙研究では、使用頻度の高い上位2,000語族を押さえるだけで、日常的な話し言葉のかなりの部分をカバーできるとされています。
出典・根拠:ポール・ネイション『Learning Vocabulary in Another Language』— 高頻度語(上位2,000語族)が日常会話テキストの大部分を占めるとする語彙頻度研究。
2,000語族は、中学と高校前半でひととおり触れる範囲です。多くの学習者はすでに材料を持っているのに、使わずに眠らせています。



足りないのは単語ではなく「持っている単語で言い切る度胸と型」でした。
単語が出てこない数秒は、相手には気づかれていない
これは体験談ですが、詰まった沈黙は自分が思うより短いです。録音を聞き返すと、体感10秒の沈黙が実際は3秒でした。
講師は毎日その沈黙を見ています。焦っているのは自分だけ、というのは覚えておいて損がありません。
単語が出てこないときの言い換え4パターン【今ある語彙で乗り切る】


ここからが実践編です。単語が出てこない場面は、言い換え(パラフレーズ)でその場で回避できます。
言語学ではこうした対処を「コミュニケーション方略」と呼び、上級者ほど使いこなすことが知られています。使う型は次の4つです。
- ざっくりした言葉に逃げる
- 名詞を捨てて動詞で説明する
- 反対の言葉+notで言う
- 例を出して分かってもらう
出典・根拠:フェアクとキャスパー『Strategies in Interlanguage Communication』(1983)— 語彙が不足した際に言い換えや上位語で補う「補償ストラテジー」を体系化した研究。
①ざっくりした言葉に逃げる(具体→抽象)
一番使えるのがこれです。思い出せない具体語を、上位のざっくりした語に置き換えます。
「フライパン」が出てこないなら “a thing for cooking”、「歯科医」なら “a kind of doctor” で十分に伝わります。正確さより、会話を止めないことを優先しましょう。
②名詞を捨てて動詞で説明する
日本語は名詞で言いがちですが、英語は動詞でほどくほうが簡単です。「彼は倹約家です」を “He doesn’t spend much money.” にするイメージです。
難しい名詞を探す時間がまるごと消えるので、単語が出てこない詰まりが激減します。
③反対の言葉+notで言う
反対語のほうが簡単なら、notで裏返します。「退屈だった」が出てこないなら “It was not interesting.” です。
知っている単語の数が実質2倍になるので、覚えておくと安心感が違います。
④例を出して分かってもらう
カテゴリごと言えないときは、具体例を並べます。「調味料」なら “like salt, sugar, soy sauce” と言えば講師が拾ってくれます。
講師が “Oh, seasonings?” と返してくれたら、それがその場で覚える一番強い瞬間です。
| 言いたいこと | 出てこない単語 | 言い換えの例 |
|---|---|---|
| 財布 | wallet | a thing for money |
| 締め切り | deadline | the day I have to finish |
| 混んでいる | crowded | There are many people. |
| 倹約家 | frugal | He doesn’t spend much money. |
| 退屈だった | boring | It was not interesting. |
| 同僚 | colleague | a person I work with |
| 調味料 | seasoning | like salt, sugar, soy sauce |
| 手続き | procedure | the things I have to do |
この表を眺めて気づくのは、右側がすべて中学英語だということです。言い換えは語彙力ではなく、発想の型です。
レッスン中に単語が出てこない数秒を埋めるフレーズ


言い換えを思いつくにも、数秒の余裕が必要です。その数秒を無言で耐えるか、声を出して確保するかで印象がまるで変わります。
次のフレーズは、私が実際にレッスンで毎回使っているものです。単語が出てこない場面の8割はこれで回せます。
| 使う場面 | 英語フレーズ | 意味 |
|---|---|---|
| 時間をもらう | Let me think for a moment. | 少し考えさせてください |
| 言葉を探している | How do you say this in English? | これは英語で何と言いますか |
| 説明に切り替える | I don’t know the word, but… | 単語は分からないのですが… |
| これで合っているか確認 | Is that the right word? | その単語で合っていますか |
| 言い直したい | Let me try again. | もう一度言わせてください |
| チャットに書いてほしい | Could you type it in the chat? | チャットに書いてもらえますか |
| 意味を確認する | What does that mean? | それはどういう意味ですか |
| つなぎに使う | Well, you know… | えーっと、そうですね… |
「How do you say this in English?」が最強の一言
単語が出てこないとき、黙って探すより講師に聞いたほうが早いです。この一言で、講師は必ず候補を出してくれます。
しかも自分が本当に言いたかった場面とセットで覚えるので、単語帳より圧倒的に記憶に残ります。
日本語で聞いてしまうのは最後の手段でいい
日本人講師のレッスンなら日本語で聞けますが、まずは説明を試すほうが力になります。説明しようとする数十秒が、そのまま産出の練習だからです。



それでも詰まったら聞けばOK。粘る時間は20秒くらいがちょうどいいです。
単語が出てこない状態を抜けるオンライン英会話の使い方


その場の対処だけでは、根本は変わりません。ここからは、単語が出てこない状態そのものを減らす受け方を紹介します。
やることは3つだけです。どれも今日のレッスンから始められます。
教材と話題を固定して同じ語彙を何度も回す
毎回違う教材にすると、毎回はじめての単語で詰まります。教材を1冊に固定すると、同じ語彙が繰り返し出てきます。
自己紹介や仕事の話など自分の定番トピックを作り、講師が変わるたびに話すのも効果的です。3回話せば、その単語はほぼ自動で出るようになります。
教材が体系立っていて日本人カウンセラーに相談できる環境なら、この固定がやりやすいです。私はレアジョブ英会話の公式サイトで初心者向け教材を1冊に絞り、そこから語彙の土台を作りました。
言えなかった一言をその日のうちに回収する
レッスン中に出てこなかった単語こそ、あなたに必要な単語です。単語帳の見出し語より優先度が高いと考えてください。
やり方は簡単で、レッスン直後にメモへ「日本語で言いたかったこと」を書き、調べた英語を1行足すだけです。1日3つでも、1か月で90表現が自分仕様でたまります。
- 言えなかった日本語をそのままメモする
- 英語を調べ、文の形で1行書く
- 次のレッスンの最初に必ず使う
大事なのは3番です。使って初めて産出語彙に変わります。
語彙を増やす前に「出す回数」を増やす
原因3で触れたとおり、口から出す量が足りないと単語は自動化されません。週2回で足りなければ、単純に回数を増やすのが最短です。
回数無制限でレッスンを受けられるネイティブキャンプの公式サイトのようなサービスなら、同じ話題を1日に2回話して言い直すこともできます。同じ内容を繰り返すほど、単語が出てくるまでの時間は短くなります。
1回のレッスンを完璧にこなすより、雑でもいいから多く話すほうが語彙の引き出しは速く開きます。
オンライン英会話で単語が出てこない悩みのよくある質問


最後に、私がよく相談される質問に答えておきます。どれも単語が出てこない悩みとセットで出てくるものです。
Q. 単語帳はやめたほうがいいですか?
やめる必要はありません。ただし、覚えるときに必ず文の形で声に出すことだけ変えてください。
「delay=遅れる」ではなく “The train was delayed.” と口に出す。この一手間だけで、会話に出てくる確率が大きく変わります。
Q. 言い換えばかりだと英語が上達しないのでは?
逆です。言い換えを続けると、会話が止まらなくなり話す総量が増えます。
さらに、言い換えたあとに講師が正しい単語を教えてくれるので、必要な語彙だけが自然にたまります。遠回りに見えて一番早い道です。
Q. どのくらいで単語が出てくるようになりますか?
個人差はありますが、私の場合は「定番トピック限定」なら1か月ほどで詰まらなくなりました。話題が広がるとまた詰まります。
全体がなめらかになるのを待つより、話せる話題を1つずつ増やすほうが手応えを感じられます。
まとめ|オンライン英会話で単語が出てこないのは語彙不足ではない
オンライン英会話で単語が出てこない原因は、語彙の量ではなく、日本語からの翻訳・覚え方・出す回数の3つでした。
- 難しい日本語を選ばず、中学英語の文に崩す
- 詰まったら4パターンの言い換えで逃げる
- 「How do you say this in English?」で講師に聞く
- 言えなかった一言を次のレッスンで必ず使う
この4つを持ってレッスンに入るだけで、無言で固まる時間は確実に減ります。まずは次の1回で、言い換えを1度だけ試してみてください。
単語が出てこないだけでなく、頭が真っ白になって固まってしまう人は、こちらも読んでみてください。
https://hayamablog.org/english/online-english-blank-mind
話す話題そのものが浮かばないときは、ネタの作り方をまとめたこちらが役に立ちます。
https://hayamablog.org/english/online-english-freetalk
執筆者:佐藤みなと(英会話コンパス編集長)
30歳まで英語がまったく話せなかった元・国内営業で、オンライン英会話10社以上を無料体験してきました。単語が出てこない沈黙を数えきれないほど経験し、今は言い換えでしのぎながら毎日レッスンを続けています。
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