オンライン英会話でカンペを見ながら話すのはあり?使っていい範囲と卒業3ステップ

ノートに英語のメモを書き込む女性

こんなことで悩んでいませんか?

  • オンライン英会話でカンペを見ながら話しているが、これでいいのか不安
  • カンペなしだと一言も出てこないので、毎回台本を作ってしまう
  • カンペを読み上げているだけで、英語力がついている気がしない
  • 講師にバレたら失礼なのでは、ずるいのではと気になっている
  • いつまでカンペに頼っていいのか、やめどきが分からない

レッスンの直前にメモ帳を開いて、言いたいことを日本語と英語で並べる。私も初心者のころ、毎回それをやっていました。

ただ、カンペそのものは悪者ではありません。問題なのはカンペの「中身」と「外し方」を決めていないことだけです。

この記事を読むと分かること

  • オンライン英会話でカンペを見ながら話すのはありなのか、その線引き
  • カンペに頼りたくなってしまう3つの原因
  • 見ながらでも英語力が伸びるカンペの作り方3つ
  • カンペを卒業するための3ステップ
  • カンペに書いておくと助かる英語フレーズ
目次

オンライン英会話でカンペを見ながら話すのはあり?結論と線引き

オンライン英会話でカンペを見ながら話していいのか悩む受講者

結論から言えば、オンライン英会話でカンペを見ながら話すのは「あり」です。テストではなく練習の場なので、手元に何を置いても反則にはなりません。

ただし、どんなカンペでもいいわけではありません。同じ「見ながら話す」でも、伸びる人と伸びない人ははっきり分かれます。

  • 伸びるカンペ=単語やキーワードだけを並べたもの
  • 伸びないカンペ=英文をまるごと書いた台本

伸びるカンペは「思い出すきっかけ」だけを書いてある

伸びる人のカンペは、驚くほどスカスカです。単語が5つほどと、話す順番の矢印しか書いていないこともあります。

たとえば週末の話をするなら「Saturday → cooking → curry → too spicy」だけ。文にする作業は自分の口でやるので、頭は英語を組み立て続けています

この形なら、カンペは記憶の引き出しを開ける取っ手にしかなりません。回数を重ねるほど、取っ手が小さくても開くようになります。

伸びないカンペは全文を書いた「台本」になっている

一方で伸びない人のカンペは、英文が最初から最後まで書かれています。レッスン中はそれを目で追って読み上げるだけです。

このとき働いているのは音読の力であって、その場で文を作る力ではありません。25分をまるごと使っても、作文の練習は家で終わってしまっている状態です。

しかも台本は、講師が想定外の質問を返した瞬間に役に立たなくなります。結果として「用意したところは話せたのに、そこから先が続かない」という形で崩れます。

ハヤマ

私も最初の1ヶ月は全文台本派でした。読み上げた日のレッスンほど、終わったあとに何も残っていませんでした。

オンライン英会話でカンペに頼りたくなる3つの原因

オンライン英会話のカンペを作るために用意したノートと辞書

そもそも、なぜ私たちはカンペを手放せないのでしょうか。ここを言葉にしておくと、削るべき部分が見えてきます。

自分の失敗と、同じ悩みを持つ受講者の話を突き合わせると、理由はおおよそ次の3つでした。

  • 日本語の完成した文が先に浮かんでしまう
  • 沈黙が怖くて「保険」を持っていたい
  • 予習とは全文を英作文することだと思っている

原因1:日本語の完成文が先に浮かび、訳す作業になっている

話したい内容が日本語で先に固まると、あとは翻訳作業になります。翻訳は時間がかかるので、その場では間に合いません。

そこで「間に合わないなら先に訳しておこう」と考え、カンペが全文になっていきます。カンペが厚くなるのは、やる気がある人ほど起きやすい現象です。

逆に言えば、日本語を先に完成させないだけでカンペは短くなります。言いたいことを日本語の単語のまま置いておくのがコツです。

原因2:沈黙が怖くて保険として持っていたい

カンペの本当の役目が、英語ではなく安心である場合もあります。実際には見ていないのに、閉じると落ち着かないという声はよく聞きます。

これはむしろ健全な使い方です。手元に紙があるだけで緊張が下がり、結果として口が動くなら、それは立派な効果です。

沈黙そのものが怖い場合は、カンペより先に「黙らずに時間をもらう言い方」を覚えたほうが早いこともあります。

オンライン英会話の沈黙が気まずい人へ|元・無言レッスン常連が実践した沈黙の埋め方7つ

原因3:予習=全文英作文だと思い込んでいる

まじめな人ほど、予習の時間を英作文に使い切ってしまいます。1回のレッスンのために40分かけて原稿を書く、というやり方です。

ここには、覚えておく量を減らすと頭が楽になるという理屈が働いています。作業記憶に一度に載せられる量には限りがあるので、紙に逃がすこと自体は理にかなっています。

出典・根拠:ジョン・スウェラー「認知負荷理論」— 人が同時に処理できる情報量には限りがあり、負荷が上限を超えると学習そのものが妨げられるとする理論。

問題は、逃がしすぎると自分で組み立てる練習がゼロになることです。紙に逃がすのは半分まで、と決めるだけで予習の質は変わります。

カンペを見ながらでも上達するオンライン英会話の使い方3つ

オンライン英会話のレッスン中にキーワードだけのカンペを使う様子

カンペをやめる必要はありません。中身と使い方を変えるだけで、同じ25分の密度が大きく変わります。

私が続けて効果があったのは、次の3つのやり方でした。

使い方1:書くのは単語とつなぎ言葉だけにする

まず、カンペに文を書くのをやめます。書くのは名詞と動詞、あとは「because」「but」などのつなぎ言葉だけです。

目安は1つの話題につき5語まで。5語を超えたら、それは台本になりかけているサインです。

この制限があると、レッスン中は必ず自分で文を組み立てることになります。うまく言えなくても、その失敗こそが記録として残る材料になります。

使い方2:内容ではなく「話す順番」を書いておく

次に、カンペには内容ではなく順番を書きます。「結論 → 理由 → 具体例 → 感想」のような並びだけを、左上に小さく残しておく形です。

話が途中で止まる原因の多くは、単語不足ではなく順番を見失うことです。順番さえ手元にあれば、単語が出てこなくても最後までたどり着けます。

この「型」は一度作れば全レッスンで使い回せます。教材の幅が広いサービスなら、いろいろな話題で同じ型を試せるので定着が早くなります。

DMM英会話の公式サイトのように教材の種類が多い環境は、同じ型を違う話題で反復するのに向いています。

使い方3:講師に一言伝えて、堂々と見ながら話す

意外と効くのが、カンペの存在を先に伝えてしまうことです。隠して使うと目線が泳ぎ、かえって不自然になります。

冒頭で「I have some notes here.(メモを用意してあります)」と言えば、それだけで場は成立します。講師は毎日たくさんの初心者を見ているので、驚く人はまずいません。

むしろ準備してきたことが伝わり、講師の説明もこちらのメモに合わせて調整してもらえます。隠すより見せたほうが、レッスンは進みます

ハヤマ

「メモを見ながら話しますね」と最初に言った日から、レッスンの気まずさが一気に減りました。

カンペを卒業する3ステップ

カンペを見ないで英語を声に出す練習をする学習者

とはいえ、ずっと同じ量のカンペを使い続けるのはもったいない話です。少しずつ減らす手順を決めておくと、自然に外れていきます。

教育の分野には、学び始めに手厚い支えを与え、できるようになるにつれてその支えを外していくという考え方があります。カンペはまさにこの「足場」にあたります。

出典・根拠:ウッド、ブルーナー&ロス「足場かけ(スキャフォールディング)」1976 — 学習者が一人ではできない課題を支援つきで達成させ、習熟に応じて支援を段階的に外していく指導の考え方。

  1. 全文のカンペをキーワード5語まで削る
  2. 一度カンペを見ないで言ってから、答え合わせに使う
  3. レッスン後3分で「言えなかった一言」を回収する

ステップ1:全文のカンペをキーワード5語まで削る

最初にやるのは、今あるカンペを捨てることではなく削ることです。書いた英文から、思い出すために必要な語だけを丸で囲みます。

次のレッスンでは、丸をつけた語だけを新しい紙に書き写して持ち込みます。全文を作った労力は残るので、準備の安心感を失わずに量だけ減らせます

この作業は3分ほどで終わります。1週間続けると、最初から5語で書けるようになっていきます。

ステップ2:見ないで言ってから、答え合わせに使う

次は、カンペを見る順番を入れ替えます。まず何も見ずに言い、そのあとで紙を見て確認する形です。

先に思い出そうとしてから確認するほうが、見てから言うより記憶に残ります。カンペを「予習」ではなく「答え合わせ」に格下げするイメージです。

ここで効いてくるのが場数です。回数無制限で受け放題のネイティブキャンプの公式サイトのようなサービスなら、1回失敗してもすぐ次の講師で言い直せるので、見ないで言う練習がしやすくなります。

ステップ3:レッスン後3分で「言えなかった一言」を回収する

最後は、レッスンが終わった直後の3分です。言いたかったのに言えなかった日本語を、2つだけ書き出します。

その2つを英語にして、次回のカンペの5語に入れます。こうすると、カンペは減っていくのに中身は毎回自分の弱点だけになっていきます

この回収を続けると、3ヶ月ほどでカンペは付箋1枚に収まります。書かなくなった日が来ても、たいてい自分では気づきません。

メモの取り方そのものを整えたい人は、レッスン中に書く内容を絞る方法もあわせて読んでみてください。

オンライン英会話のメモの取り方【3ステップ】ノート術と復習のコツ

カンペを見ながら話すときの落とし穴3つ

オンライン英会話のカンペをスマホとパソコンで用意する様子

カンペは便利ですが、置き方や使い方しだいで逆効果にもなります。ここでは実際につまずきやすい3つを挙げます。

どれも、少し工夫すれば避けられるものばかりです。

落とし穴1:棒読みになって会話が止まる

全文を読み上げると、抑揚がなくなって一本調子になります。すると講師は、こちらの話がどこで終わるのか分からなくなります。

読み終わったあとに妙な間ができるのは、たいていこれが原因です。文の終わりで顔を上げるだけでも、会話のリズムは戻ります。

落とし穴2:目線が下がって聞き取れなくなる

手元の紙を見る時間が長いと、講師の口元も表情も視界から消えます。音だけで聞き取る難易度は、思っているより高いものです。

対策は単純で、カンペを画面のすぐ横か、画面上のメモ帳に置くことです。視線の移動を10センチ以内に抑えると、聞き取りへの影響はほぼ消えます。

落とし穴3:毎回同じことしか話せなくなる

使い回しのカンペを持ち続けると、話す内容が固定されます。自己紹介だけが妙に流暢で、そこから先が伸びないパターンです。

防ぐには、同じカンペを使うのは3回までと決めておきます。4回目からは、前回言えなかった表現に差し替えていきます。

ハヤマ

自己紹介のカンペだけが完璧になっていた時期があります。あれは上達ではなく、暗記でした。

オンライン英会話のカンペに書いておくと助かる英語フレーズ

オンライン英会話でカンペを使いながら講師と笑顔で会話する様子

カンペに入れておくと本当に助かるのは、話題の英文ではなく「困ったときの一言」です。これらは何度も使うので、書いておけばそのまま覚えられます。

紙の上のほうに固定で書いておき、話題のキーワードは下に書く形がおすすめです。

こんな場面英語フレーズ使いどころ
メモを見ると伝えるI have some notes here.レッスンの冒頭で一言
少し待ってほしいLet me check my notes.目線を落とす前に言う
考える時間がほしいGive me a second, please.沈黙を持ち時間に変える
言い方が分からないHow can I say this in English?講師に助けてもらう
言い直したいLet me say that again.途中で崩れたとき
合っているか確認Does that sound natural?自分で作った文の答え合わせ
書いてほしいCould you type that in the chat?聞き取れない語を文字で残す
もっと簡単に言いたいIs there an easier way to say it?言い換えを教わる

この8つがあれば、カンペに書いた内容から外れても会話は続きます。台本の外に出るための言葉こそ、カンペに書く価値があります

オンライン英会話のカンペについてよくある質問

最後に、カンペを使っている人からよく聞かれる質問に答えておきます。どれも私自身が気にしていたことばかりです。

カンペを見ながら話すのは講師に失礼ではありませんか?

失礼にはあたりません。講師にとっては、準備してきた生徒のほうが進めやすいのが実情です。

気になるなら冒頭で一言伝えれば十分です。黙って隠しながら使うほうが、間が空いて不自然に見えます。

カンペは紙とパソコンのメモ帳のどちらがいいですか?

視線の移動が少ない分、画面上のメモ帳のほうが有利です。ウィンドウを小さくして、講師の映像の横に置く形が使いやすいでしょう。

ただし、手書きのほうが記憶に残りやすい面もあります。準備は紙で書き、当日は画面に写して置くのが両取りのやり方です。

カンペを使っていると、いつまでも話せるようになりませんか?

減らす手順を決めていれば問題ありません。危ないのは、量も中身も同じカンペを半年使い続けることです。

この記事の3ステップのように、毎回少しずつ削る仕組みにしておけば、カンペは自然に役目を終えます。

まとめ|カンペは「ずるい」ではなく、外すために使う足場

オンライン英会話でカンペを見ながら話すことは、まったく悪いことではありません。むしろ、話し始めるハードルを下げてくれる道具です。

大事なのは、全文の台本ではなくキーワード5語にすること。そして、削る手順を最初から決めておくことです。

  • カンペはあり。ただし全文の台本にしない
  • 書くのは単語5語と話す順番だけ
  • 冒頭で「メモがあります」と伝えて堂々と使う
  • 見ないで言ってから答え合わせに使う
  • レッスン後3分で言えなかった一言を回収する

あとは、削ったカンペで実際に話す回数を増やすだけです。回数を気にせず場数を踏みたいならネイティブキャンプの無料体験から始めると、見ないで言う練習をすぐ試せます。

今日のレッスンから、カンペの英文を1つだけ単語に置き換えてみてください。その1語が、台本の外に出る最初の一歩になります。

ハヤマ

カンペを捨てた日は覚えていません。気づいたら、書く欄が空のまま持ち込んでいました。

佐藤みなと(英会話コンパス編集長)
30歳まで英語ゼロの元・国内営業。オンライン英会話10社以上を無料体験し、遠回りした経験をもとに初心者がつまずく場所を書いています。

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