
50代の英語やり直しで覚えられないのはなぜ?記憶に合った覚え方とタイプ別の進め方

こんなことで悩んでいませんか?
- 50代で英語をやり直したが、単語がまったく覚えられない
- 昨日覚えたはずの単語が、翌朝には思い出せない
- 「歳のせいで記憶力が落ちた」と感じて自信をなくしている
- 単語帳を何周しても、会話では一言も出てこない
- この覚え方を続けて意味があるのか分からなくなってきた
50代で英語のやり直しを始めて、最初にぶつかるのが「覚えられない」という壁です。単語帳を閉じた瞬間に頭から消えていく感覚は、想像以上にこたえます。
ただ、私が50代のやり直し組を何人も見てきて分かったのは、覚えられない原因のほとんどが「記憶力」ではなく「覚え方の設計」だったということです。順番を変えるだけで、同じ人が同じ時間で覚えられるようになります。
この記事を読むと分かること
- 50代の英語やり直しで覚えられない3つの原因
- 記憶の仕組みに合った、大人向けの単語の覚え方
- 生活パターン別に合う覚え方が選べるタイプ別診断
- オンライン英会話を「思い出す場」として使う方法
- 覚えられない時期を乗り切る現実的な目安
50代の英語やり直しで「覚えられない」と落ち込んだ私の失敗談


まず、私自身がやり直しで通った「覚えられない時期」を正直に書きます。うまくいった話より、こちらのほうが役に立つはずです。
やり直し1ヶ月目:1日30語を覚えて、翌日には8割忘れていた
最初にやったのは、市販の単語帳を1日30語ずつ進めるという方法でした。学生時代にやっていた覚え方を、そのまま持ち出したわけです。
結果は惨敗でした。翌朝チェックすると思い出せるのは6語前後で、残りは見た記憶すらありません。
3週間続けたところで「やっぱり歳なんだ」と結論を出しかけました。



このとき本気で「50代からのやり直しは無理なのでは」と思っていました。原因が別のところにあるとは気づいていません。
やり直し3ヶ月目:覚え方を変えたら「思い出せる」に変わった
転機は、1日30語を「1日10語×3回思い出す」に変えたことでした。覚える量を3分の1に減らし、その代わり思い出す回数を3倍にしただけです。
1ヶ月後、翌日に思い出せる語は10語中7〜8語まで増えました。記憶力は変わっていないのに、定着率だけが3倍以上になったわけです。
つまり50代の英語やり直しで覚えられない原因は、年齢そのものではありませんでした。学生時代の覚え方を、時間も環境も違う今の生活にそのまま持ち込んでいたことが問題だったのです。
50代の英語やり直しで単語が覚えられない3つの原因


ここからは、50代のやり直しで「覚えられない」が起きる原因を3つに整理します。どれも記憶力とは別の、覚え方の設計の問題です。
- 原因①:覚えた直後に「思い出す」時間がない
- 原因②:意味だけ覚えて、使う場面とセットになっていない
- 原因③:復習の間隔が空きすぎて、忘れた後に戻っている
原因①:覚えた直後に「思い出す」時間がない
単語帳を眺める作業は、記憶としては「入れる」だけの行為です。ところが記憶が強くなるのは、入れたときではなく思い出したときだと分かっています。
実際、同じ時間を使うなら、繰り返し読み直すより一度隠して思い出すほうが長期の定着は良くなります。50代のやり直しで覚えられないという人の多くは、この「思い出す時間」がゼロのまま次の単語へ進んでいます。
出典・根拠:ローディガーとカーピキ (2006)「Test-Enhanced Learning」— 学習した内容を繰り返し読み直す群より、一度テスト形式で思い出した群のほうが、長期の保持成績が高くなることを示した記憶研究(検索練習効果/テスト効果)。
ここを直すだけで、覚えられない感覚はかなり減ります。必要なのは新しい教材ではなく、1日1分でいいので「隠して思い出す」時間です。
原因②:意味だけ覚えて、使う場面とセットになっていない
2つ目は、単語と日本語訳を1対1で覚えているケースです。この覚え方は情報としては最短ですが、記憶の引き出しとしてはいちばん弱くなります。
たとえば「afford=〜する余裕がある」とだけ覚えても、会話の中では出てきません。「I can’t afford it.(それはちょっと予算的に厳しい)」と、自分が言いそうな場面ごと覚えた単語だけが口から出ます。
出典・根拠:クレイクとロックハート「処理水準説」(1972) — 文字の形など浅い処理より、意味づけや自分との関連づけといった深い処理をした情報のほうが記憶に残りやすいとする理論。



私は単語帳の余白に「これを誰に言うか」を日本語で1行書くようにしました。これだけで思い出しやすさが変わりました。
原因③:復習の間隔が空きすぎて、忘れた後に戻っている
3つ目は、50代のやり直し組にいちばん多い原因です。仕事や家庭の予定に押されて、次に単語帳を開くのが1週間後になってしまうパターンです。
記憶は覚えた直後がもっとも急速に薄れ、その後ゆるやかに落ちていきます。薄れきってから戻ると、ほぼ初回と同じ労力がかかります。
これが、50代のやり直しで「何度やっても覚えられない」と感じる正体です。
出典・根拠:ヘルマン・エビングハウス『記憶について』(1885) — 覚えた直後から急激に忘却が進み、その後は緩やかになるという忘却曲線を、自身を被験者とした実験から示した記憶研究の古典。
50代の生活で毎日30分を確保するのは現実的ではありません。だからこそ、1回の時間を短くして、触る回数を増やすほうが結果的に覚えられます。
50代の記憶に合った英単語の覚え方【やり直し組の実践】


原因が分かったところで、実際にやることを3つに絞ります。どれも道具を買い足す必要はなく、今持っている単語帳のままで始められます。
- 覚える量を減らし、思い出す回数を増やす
- 例文ごと声に出して、口で覚える
- 50代までに積んだ経験と結びつけて覚える
覚え方①:1日10語×3回、思い出す回数を増やす
まず1日に扱う語数を10語まで減らします。少なすぎると感じるかもしれませんが、覚えられない状態で30語進めるより確実に前へ進みます。
その10語を、朝・昼・夜に1回ずつ「日本語だけ見て英語を思い出す」形で確認します。1回にかかるのは1分ほどで、合計3分で1日分が終わります。
- 朝:通勤前や身支度中に1回目(1分)
- 昼:昼休みの終わりに2回目(1分)
- 夜:寝る前に3回目(1分)
- 週末:その週の50語をまとめて1回だけ確認
思い出せなかった語は、その場で答えを見て構いません。大事なのは正解率ではなく、思い出そうとした回数のほうです。
覚え方②:例文ごと声に出して「口で覚える」
次に、単語単体ではなく短い例文ごと声に出します。目で追うだけの黙読に比べ、声に出すと音と口の動きが手がかりとして加わります。
例文は単語帳に載っているもので十分ですが、主語を自分に置き換えるとさらに残ります。「He can’t afford it.」を「I can’t afford it.」に変えるだけで、自分の言葉になります。



声を出しにくい環境なら、口の形だけ動かす「無音音読」でも効果がありました。電車の中ではこれをやっています。
覚え方③:50代までに積んだ経験と結びつけて覚える
50代のやり直しには、10代にはない強みがあります。仕事や家族、趣味の経験が厚いぶん、単語を引っかける場所が多いという点です。
たとえば「negotiate(交渉する)」なら、実際に自分がやった商談の場面を思い浮かべます。抽象的な訳語のまま覚えるより、具体的な記憶に紐づけたほうが圧倒的に残ります。
単語が会話で出てこない状態が続いているなら、覚え方だけでなく引き出し方にも原因があるかもしれません。その場合はこちらも参考にしてください。
オンライン英会話で単語が出てこないあなたへ|語彙力を増やす前に直す3つの原因と言い換えのコツ
タイプ別|50代の英語やり直しに合う覚え方の選び方


同じ「覚えられない」でも、生活パターンによって合う方法は変わります。まず下の表で、自分がどのタイプに近いかを確認してください。
| タイプ | 覚えられない主な理由 | 合う覚え方 |
|---|---|---|
| 通勤・移動が長い | 手が塞がり書けない | 音声中心+無音音読 |
| 家にいる時間が長い | 時間はあるが集中が続かない | 10語×3回の分割確認 |
| 仕事で英語が必要 | 覚える範囲が広すぎる | 業務語彙に絞って例文暗記 |
| 時間が読めない | 復習の間隔が空く | アプリで通知を使う |
通勤・移動が長いタイプの覚え方
電車やバスの時間が長い人は、単語帳を開くより音声を使うほうが続きます。イヤホンで例文を聞き、口の形だけ動かして追いかける形です。
このタイプは「書いて覚えなければ」という思い込みを外すと一気に楽になります。移動中の10分を毎日確保できるのは、大きな強みです。
家にいる時間が長いタイプの覚え方
在宅時間が長い人は、机に向かう時間はあるのに集中が続かないことが多いです。ここで1時間まとめてやろうとすると、翌日に反動が来ます。
おすすめは、家事や休憩の切れ目に1分ずつ挟む形です。まとめて30分より、分けて3分のほうが覚えられます。
仕事で英語が必要になったタイプの覚え方
50代で急に英語が業務に入ってきた人は、覚える範囲を絞るのが最優先です。一般的な単語帳を1冊やり切る必要はありません。
自分の業務で実際に出てくる語を50語だけ抜き出し、例文ごと覚えます。使う予定がある語は、記憶に残る強さがまったく違います。
覚えられない50代がオンライン英会話を「思い出す場」にする使い方


覚え方を整えたら、最後に「思い出す場」を用意します。ここでオンライン英会話を使うと、単語の定着が一段変わります。
レッスンは「覚える場」ではなく「思い出す場」にする
50代のやり直しでよくあるのが、レッスンで新しい表現をたくさんメモして満足してしまうパターンです。これでは入れる作業が増えるだけになります。
そうではなく、その週に覚えた10語を無理やり使いに行く場として予約します。会話の中で思い出せた語は、単語帳で20回見るより強く残ります。



レッスン前に「今日はこの5語を使う」とメモしておくだけです。使えた語に丸を付けると達成感も出ます。
50代のやり直しに向いているオンライン英会話の選び方
選ぶときに見るのは、料金より教材の幅と講師の話す速度です。覚えた語を使う練習をしたいので、初級教材が細かく分かれているサービスが向きます。
教材の種類が多く、レベル別に細かく選べる点ではDMM英会話公式サイトが使いやすいところです。同じ教材を何度も受け直せるので、覚えた語を繰り返し使う相手として向いています。
一方、講師とのやり取り自体に不安がある場合は、日本人講師のカウンセリングがあるレアジョブ英会話公式サイトのようなサービスから始めると安心です。まず日本語で学習の相談ができる環境は、やり直し組にとって想像以上に効きます。
- 初級教材がレベル別に細かく分かれている
- 同じ教材を何度も受け直せる
- ゆっくり話してくれる講師を選べる
- 無料体験で講師の速度を確認できる
週2回・25分から始めて記憶の間隔を作る
始める頻度は週2回で十分です。毎日を目標にすると、50代の生活では3週目あたりで必ず破綻します。
週2回なら、覚えてから使うまでの間隔が2〜3日空きます。この「少し忘れかけたところで思い出す」間隔が、いちばん記憶に効きます。
年齢そのものへの不安が消えないときは、同じやり直し世代の視点でまとめたこちらもあわせてどうぞ。
40代の英語やり直しはもう遅い?元・英語ゼロが実感した“遅くない”理由と3ステップ
50代の英語やり直しと「覚えられない」のよくある質問


最後に、50代のやり直し組から実際によく届く質問に答えます。どれも覚えられない時期に必ず出てくる疑問です。
Q. 50代からでも英単語は覚えられますか?
覚えられます。ただし、一度に大量を詰め込む覚え方は年齢とともに効率が落ちるため、量を減らして回数を増やす形に切り替える必要があります。
実感としては、1日10語を3回思い出す形にすると、2〜3週間で「思い出せる語」が増え始めます。ここまで来ると手応えが出ます。
Q. 1日何語くらいなら覚えられますか?
やり直しの最初の1ヶ月は10語で十分です。少なく感じても、翌日に7語思い出せる10語のほうが、翌日に6語しか残らない30語より前に進んでいます。
慣れてきたら15語、20語と増やします。増やしたときに定着率が落ちたら、そこが今の自分の上限です。
Q. 単語帳とアプリはどちらが覚えられますか?
どちらでも構いませんが、復習の間隔が空きがちな人はアプリが向きます。通知で思い出すタイミングを作ってくれるからです。
逆に、紙に書き込みながら覚えるほうが集中できる人は単語帳のままで大丈夫です。道具より、隠して思い出す工程があるかどうかが分かれ目になります。
まとめ|50代の英語やり直しは「覚える力」より「思い出す回数」
50代の英語やり直しで覚えられないのは、記憶力が落ちたからではありません。学生時代の覚え方を、時間の使い方が違う今の生活に持ち込んでいるだけです。
量を減らして思い出す回数を増やし、覚えた語を使う場を用意する。この2つだけで、同じ人が同じ時間で覚えられるようになります。
- 1日10語に減らし、朝・昼・夜に1分ずつ思い出す
- 単語単体ではなく、自分が言いそうな例文ごと声に出す
- 50代までの仕事・生活の経験に紐づけて覚える
- 週2回のオンライン英会話を「思い出す場」にする
- 2〜3週間は結果を測らず、回数だけ数える
覚えられない時期は、やり直しを始めた人全員が通ります。ここで方法を変えられた人だけが、半年後に「思い出せる」側に立っています。
佐藤みなと|英会話コンパス編集長
30歳まで英語ゼロの元・国内営業で、オンライン英会話でやり直して10社以上を無料体験しました。同じ場所でつまずいた人に向けて、遠回りしない順番を書いています。
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